
2016.06.10
宮崎市内からぐんぐん山の方へ登っていくと、そこには広大な大地が広がります。春先には葉たばこの緑、冬場には千切り大根の白さが目に眩い幻想的な風景がひろがる町。田野町。
今回は田野町にある「渡邊酒造場」にお伺いしました。
この渡邊酒造場の三代目とは、今年1月に「宮崎焼酎七侍 宮崎からニューヨークへ!」でニューヨークへ進出された際、日本文化を伝えるメンバーとして同行し、書道パフォーマンスをさせて頂きました。
さてさて、私は書道家と言う立場からお買い物へ行っても旅行をしている先の物産館でもついつい銘柄見学をしてしまう癖があります。銘柄に書かれた漢字を分解し勝手に想いを妄想したり、文字の線や配置などを結構な時間眺めていたりしています。
その中でも、この「萬年」の文字は書道家・今井美恵子的に“焼きもち”を焼いてしまうほどの文字表現でした。
草冠の下にくる文字のずれ。その空間に落款(印)のように押されている「旭」の文字。きっと、ストーリーがあるはず!
「鶴は千年。亀は萬年」
それは、約100年の昔。
渡邊酒造創業者は、ある蔵元を譲り受けます。焼酎造りをしたことはなかった初代。前の蔵元の一番古い番頭さんを残してもらうことを約束し、渡邊酒造場を開くことを決意しました。その番頭さんのお名前が「亀太郎」さん。この初代、100年前は特に貴重だった米焼酎に「萬年」芋焼酎に「千年」と名前をきめたのだと。番頭さんの「亀太郎」さんへの深い感謝と尊敬・・・そんな想いから、銘柄にしたのではないでしょうか。
そして、この創業者であり初代のお名前・・・「渡邊鶴吉」さん。3代目の曽祖父になられます。
「鶴は千年。亀は萬年」私は先に千年・・・貴方はその先萬年に及ぶまで・・・。
そんな鶴吉さんのメッセージが聞こえてきそう。
この渡邊酒造場は、原材料の芋の植え付けから蔵人総出で行い、蔵の地下から湧き出す仕込み水を使う。田野自生の酵母も採り入れ、仕込みに使う道具まで近隣の山々から切り出してくる。“うちの味”にこだわった渡邊酒造場です。
宮崎焼酎の土地のチカラを十分に封じ込め、銘柄へのストーリーがなんとも日本的なとても味深い焼酎に出逢いました。
『良い食べ物で身体を作り、善い言葉で心をつくる。』
それが綺麗になる秘訣!!